<安倍首相>秘密保護法で報道抑圧されたら辞任…TV番組で
毎日新聞 11月19日(水)1時2分配信
安倍晋三首相は18日夜のTBSの番組に出演し、12月10日施行の特定秘密保護法について「工作員やテロリスト、スパイが相手で、国民は全く関係ない。例えば(表現の自由が侵害されて)映画が作れなくなったら、私はすぐ首相を辞めてもいい。報道が抑圧される例があったら、私は辞める」と述べた。
18日の衆院解散表明を受け、首相は「(衆院選の論点として)どんどん議論してほしい。我々は当然受けて立つ」と強調した。【小田中大】
よくもまぁ、相変わらずいけしゃあしゃあと。例えは当然のように極端だし。逆に言えば安倍将軍バンザイ!な翼賛報道をどんどんせよ!ということだろう。ちゃんと報道しない既存の大手マスコミにも責任はあるが、国境なき記者団が毎年発表している「世界報道自由ランキング」での日本は、わかりやすい国と比較してこうなる。
2009年 17位(韓国69位、香港48位)
2010年 11位(韓国42位、香港34位)
2012年 22位(12月第2次安倍政権誕生、韓国44位、香港54位)※2011-2012年度版として2012年に発表された。
2013年 53位(韓国50位、香港58位)
2014年 59位(韓国57位、香港61位)
既得権益というか報道利権として記者クラブ制度を敷き、基本的に取材ではなく「記事を戴く」日本のジャーナリズムに多くを期待するのは間違いだが、ちゃんと取材して報道する世界のジャーナリズムから見ると、中国返還後の香港やかの朴槿恵韓国と変わらぬ姿、「東亜の独裁制」が垣間見える。
もともと政治的な配慮が感じられるNHKなどは籾井勝人会長が就任してからは、露骨になった。看板番組のニュースウォッチ9」(毎週月~金曜・午後9時~10時放送)においては、安保法制懇の報告書が提出された2014年5月15日から、実際に集団的自衛権の行使容認が閣議決定された2014年7月1日までの番組放送内で、同問題を報道した総時間のうち、政府側情報を114分間も紹介した一方、反対論者と市民デモについては、僅か77秒間しか紹介しなかったということが一部で話題にもなったが、客観的な計測でもあるのにソースが「赤旗」ということで黙殺されている(赤旗だし、事実でもしかたないな)。ここまで嘘を吐かれると呆れるというか、もう病気ではないかとすら思える。これが一国の総理で「私が最高責任者なんです(キリッ)」というのが事実である。ま、利害関係者だけが選挙する国だから、もうどうでもいい話だけどね。