大物アーティスト&報道陣が怒!「ブーイング紅白」の舞台裏
東スポWeb 1月4日(日)
史上まれにみる「大ブーイングの紅白」だった――。昨年12月31日に東京・渋谷のNHKホールから生中継されたNHK紅白歌合戦は、直前で本番取材NGとなった報道陣や選考基準に納得のいかないアーティストから不満が噴出。一体、何があったのか? 大ブーイングとなった紅白の裏側をリポートする。
65回を数える紅白の歴史でこれほど不満が噴出したのは初めてだろう。
12月28日夜、本紙紅白担当者の電話が鳴った。「当日の本番取材は全社NGとさせていただきます」(NHK広報)。リハーサルを翌日に控えての突然の通達に本紙担当者が理由を問い詰めると「演出上の都合で…」の一点張り。
最終的にカメラマンは取材ができたものの、ペン記者についてはNHKの記者クラブに加盟する媒体のみ本番取材OKに。申請を受理されながら直前でNGとされた報道陣からは、大ブーイングの嵐が巻き起こった。一体、そうまでしなければならなかった“演出”とは何だったのか? それは29日のリハーサル初日に明らかになった。例年本番の出演を終えたアーティストが取材を受けるゾーンに、昨年はNHKが中心となって開発した巨大な「8Kスーパーハイビジョンテレビ」が鎮座していたのだ。鮮明さをアピールする張り紙付きで、AKB48の渡辺麻友(20)が真正面から食い入るように見るほど抜群の存在感を放っていた。当然のように8Kテレビは31日、紅白本番の放送でも登場。SMAPの草なぎ剛(40)と有働由美子アナ(45)、ゴールデンボンバーが8Kテレビを紹介し国民にその存在を宣伝した。結局、そのあおりで取材ゾーンが狭くなり、一部メディアが閉め出されたとみられる。
8Kテレビはフルハイビジョンテレビの16倍の解像度を誇る“モンスターテレビ”で、2020年の東京五輪に向けて総務省が8K放送のロードマップを策定するなど、まさに国家プロジェクト級の一大計画だ。NHKの籾井勝人会長(71)は安倍晋三首相(60)に近い人物と言われる。深読みすれば、8Kテレビを将来的な個人消費の起爆剤としたい政権側が、NHKに“圧力”をかけて紅白を8Kテレビ宣伝の場に利用したとの見方もできる。
ただ言うまでもなく公共放送であるNHKは、「権力からの独立」を順守する立場にある。8Kテレビ宣伝のために、本紙をはじめ一度は申請を受理した多くの報道陣を閉め出したなら、大問題と言わざるを得ない。
もっともこの8Kテレビを取材ゾーンに置くことで、NHKにとって不都合なメディアを閉め出す口実にした可能性も捨て切れない。
NHKに対する不満はアーティストからも出ていた。14年の紅白は「歌おう。おおみそかは全員参加で!」をテーマに掲げ、視聴者の参加を促してきた。それがふたを開ければ長渕剛(58)や中森明菜(49)が、まだ世の中に浸透していない新曲を披露。その一方でコブクロやゆず、aiko(39)などの常連組が落選し、誰もが知る名曲が少なくなった。
これにはある大物アーティストが、本紙の直撃に怒りを隠さず「全員参加って言っておきながら、誰も知らない新曲を歌ってる人がいるし、全く知らない人も出ている。NHKの五輪中継のテーマ曲まで歌いながら落選したゆずやコブクロがかわいそう。選考基準がよくわからないよ」。さらに他のアーティストも「正直、こんな紅白なら視聴率を取ってほしくない。間違ってるってNHKには気付いてほしい」と言う始末だ。
紅白はその年のヒット曲や過去のヒット曲を歌うのが慣例で、出場歌手の選考にはNHKへの貢献度が影響すると言われる。明らかに近年はNHKへの貢献度が低い長渕や明菜が出場し、しかも堂々と新曲をプロモーションしたとなれば、不満が噴出するのは当然だろう。
旧態依然とした紅白から脱却するため、制作スタッフを一新して臨んだ今回の紅白。間違った道に進んでいないか、NHKは見つめ直す必要がありそうだ。
すでに会長や経営委員人事からして露骨に政権べったりが表面化し、報道内容に政権への翼賛的な比重が露呈し米国NYタイムスにまで右傾化を指摘されている上に、秘密保護法まで施行され、もう「報道・ジャーナリズム」的な機能は期待できなくなってきた。そこへきてエンターテイメントまで操作しようということになれば、かつてのナチを彷彿させる。じわじわと国民大衆に現状を肯定させ、生まれた時から貧乏なら一生そのままで暮らしなさい、格差はあってあたりまえ、という刷り込みがされていくのではないか?もともとオカミ支配に慣らされてきた歴史がある国、品の良すぎる国民だから中韓的な下品なものがその欲の強さから権力化し、正直、温厚な人間はこのまま家畜として羊化されていくのだろうか?それでも良いと思って(あるいはそこまで考えずに)投票しているから自業自得だけどね。なぜ自分の子供の将来を真剣に考えないのだろう?不思議な国である。ま、どうでもいい話だけどね。