たかじんさん『殉愛』美談に疑問続出 遺言映像、直筆メモ、妻さくらさん結婚歴発覚…
Business Journal 11月19日(水)0時10分配信
今年1月に食道がんのため64歳の若さで亡くなった歌手でタレント、やしきたかじんさんの“最後の741日”を描いた『殉愛』(百田尚樹/幻冬舎)が物議を醸している。32歳年下の妻さくらさんとの純愛をめぐるノンフィクションだが、発売後に同書に対し各方面から疑問の声が上がっているのだ。
中でも大きく話題となっているのが、亡くなる直前のたかじんさんと婚約したさくらさんが動画で記録した、闘病中のたかじんさんの遺言。これを見たことがある関係者が語る。
「弁護士がこれらを●●さん(さくらさんのフルネーム)に遺すことを承知しますね? と聞かれたたかじんさんが、朦朧としながらただ『はぁい』と言っているのです。とても弁護士の話の内容を理解しているようにはみえませんでした」
生前のたかじんさんを知る関西メディア関係者は、「余命いくばくかの病床の人に対してすることではないでしょ」と怒りを隠さない。
このほかにもたかじんさんと親交があった人々の動揺を呼んでいるのが、イタリアでネイルサロンを経営していたさくらさんが、たかじんさんと交際を始めた時期に現地男性と婚姻関係にあったという情報だ。すでに広く報じられていることだが、過去にさくらさんが運営していたブログ「都会っ子イタリアに嫁ぐ」が見つかり(現在は削除済)、そこには2010年9月に年下のイタリア人男性と結婚したと書かれていたという。11年12月にさくらさんが一時帰国していた時に、たかじんさんからクリスマスパーティーに誘われ交際に発展。イタリアに戻らずにそのままたかじんさんと結婚した可能性があるというのだ。
ちなみに百田氏は18日、自身のツイートでさくらさんにイタリア人男性との結婚・離婚歴があることは認めた一方、「重婚の事実はない。彼女はたかじんと出会う一年前から、夫とは離婚の協議をしており、たかじんに出会ってそのことを彼に相談していた」と明かした。しかし、これは『殉愛』の一部内容を否定することになるとの指摘が相次いでおり、「たかじんさんをよく知る人々は憤りを隠せないでいる」(同関西メディア関係者)という。
●称賛一色の不思議
一方、『殉愛』に書かれた内容の信憑性に対しても疑問の声が上がっている。出版社関係者が語る。
「同書は、たかじんさんが生前残した1000枚を超えるメモや、さくらさんが2年間1日も休まず記した看病日記、さらに作者の百田氏による関係者への取材を基に書かれたとされています。そして、たかじんさんが生前書き遺していた『僕の本を出すなら、百田に助けてもらう』というメモの存在をさくらさんが百田氏に明かしたことが、本書出版のきっかけとされていますが、そもそも百田氏は生前のたかじんさんと面識はありません。果たしてそのような人物に、自分の人生の最後を書いてもらおうとするでしょうか。また、たかじんさんの遺したとされるメモは没後にさくらさんが明かしているもので、看病日記の内容ともども内容の真偽のほどはたかじんさんとさくらさんのみが知るところです。本の内容的にも、確かに読者をのめり込ませる一級品の感動ストーリーだということは誰もが認めるところであり、百田氏の力量には感服しますが、かえって都合のいい部分だけをまとめている印象はぬぐえず、果たしてこれをノンフィクションと呼んでよいのか疑問を感じざるを得ません」
実は同じような疑問の声は、同書発売以降出版業界の間で数多く上がっているが、週刊誌などではほとんど批判的な記事を目にすることはなく、テレビを含めメディアはこぞってふたりの美談と同書を称賛している。
「百田氏は今最も売れる大ベストセラー作家。どの出版社も百田氏に作品を書いてほしいというのが本音で、各社とも大なり小なり百田氏と関係を持っており、とてもではないが批判はできません。テレビもこれだけ美談が広まってしまえば、今さら批判的な内容を報じると視聴者の反発を招きかねず、美談に乗っかってしまったほうが賢明ということなのではないでしょうか」(同出版社関係者)
「関西テレビ界の帝王」「関西一のモテ男」と呼ばれたたかじんさんだけに、亡くなってから10カ月以上たった今でも、多くの人々の関心を引き寄せずにはいられないようだ。
この百田某なる人物は放送作家上がりということもあるのか、機を見るに敏というか、世渡り上手というか、社会が右傾化する気配を感じるとそれに乗り、テレビ屋上がりの戦略で書籍、映画化とうまくブームを作った感がある。ナショナリスト的な文化人ポジションを獲得し、安倍ボンの覚えめでたい文士としていつの間にか大物になっている。出版錬金術の幻冬舎と組んで「ノンフィクション」と謳っているが、どこまで信用できるか疑わしい。実際にたかじんとの親交も厚い作詞家の及川眠子氏が、数少ない批判者として「ノンフィクションなら正しく取材して裏を取れ」と正しく批判しているが、百田某はそれを売名だと論理のすり替えで叩いている。この姿勢も、権威権力の側にうまく張り付いた人間が、それをかざしている発言で「無名なお前が有名な俺に批判などするな」とでも言わんばかりの下品さ。本性が現れた典型例だな。ま、どうあれ死人に口なし。適当な事書き散らして「お金儲けしてどこが悪いんですか?」の一人だろう。安倍某とセットでどうでもいい人間だけどね。信じる人間は勝手にお布施でもしてくれ。
ということで、及川氏以外もたかじんの実際の関係者(たかじん弟子・打越もとひささん、水道橋博士、吉田豪さん)が百田氏にレッドカード出しまくっているのを紹介しておく。こちらのページ