産経新聞 9月30日(火)15時11分配信
わいせつ動画や著作権法違反の動画などが数多く投稿され、捜査関係者からは「犯罪のインフラ」とまで呼ばれるようになっていた動画投稿サイト「FC2動画」。京都府警などは30日、捜査員約60人態勢で、大阪市北区のインターネット関連会社「ホームページシステム」などの家宅捜索に着手。同社がサイトを実質的に運営していた可能性があるとみて、運営実態の解明に乗り出した。
同社の本社が入居する同区中之島のビルにはこの日朝、黒いかばんなどを持った捜査員が相次いで入り、周辺は緊迫した空気に包まれた。報道関係者も集まり、テナントの関係者らが警備員に状況を問い合わせる場面もみられた。
FC2動画を運営する米国法人「FC2」の公式サイトによると、法人は1999年に設立され、本社は米国・ラスベガスにあるとされる。米国に拠点を置きながら、主に日本向けのサービスを展開し、事業を拡大してきた。
投稿動画の視聴回数に応じ、換金可能なポイントが投稿者に与えられる仕組みを定着させ、過激な動画を呼び込むことでネットユーザーの人気を集めていた。
「帽子君」と名乗り、自身の性行為をライブ配信したとして京都府警に公然わいせつ容疑で逮捕された大阪市北区の男(31)は、平成25年12月から約3千万円の売り上げを得ていたとされる。
人気ドラマなどをFC2に無断で投稿したとして、警視庁や神奈川県警などに著作権法違反容疑で逮捕された男も3年半の間に300万円以上を稼いでいた。
これまで摘発が投稿者に限られ、運営側に及んでいなかった背景には、サイトが米国で運営されているとみられていたことが大きい。京都府警に公然わいせつ容疑で現行犯逮捕された男も、「FC2は海外のサーバーなので大丈夫だと思った」と供述していた。
警視庁などは米国の運営法人に対し今月25日、違法な動画投稿を防ぐための措置を講じるよう通知したが、今回の強制捜査で日本国内での運営実態について、どこまで解明が進むのか注目されている
とりあえず法人格を米国において、脱法まがいのビジネスをしていたことは、誰もが分かっていたこと。トカゲのシッポ切りよろしく投稿者ばかり逮捕されてるが、何よりいちばん稼いでいたのが、いわゆる運営であるのはバカでもわかる。運営に手が伸びないのは、どうせ数少ない警察利権で、警察上層部と運営の間で話ができているんだろう、と思っていたが。どうやら上納金の出し渋りでもあったのか、全国的な上納金アップの生贄なのか、思わぬ本気風の摘発劇が展開されている。どういう形で手打ちが行われるのか?それともちゃんと法で裁かれるのか?注目しておきたい。